高尿酸血症(痛風)

高尿酸血症ってどんな病気?

高尿酸血症ってどんな病気?血液中の尿酸濃度が高い状態を高尿酸血症と言います。そして尿酸が高い状態が続き、足の関節などに尿酸がたまることで炎症が起きることで激しい痛みを感じることを痛風(発作)と呼びます。痛風は風が吹くだけで激痛が走ると言われるほど痛みが強く、繰り返します。尿酸値を適切に下げることで、痛風発作を防ぐことができます。
尿酸値が高くなる原因は、遺伝的に尿酸が高くなる体質に、不適切な食生活が加わって発症します。生活習慣の改善も大事な治療の一つになります。



内科WEB予約

尿酸値と痛風発作について

尿酸値と痛風発症のリスク

高尿酸血症とは、血液中の尿酸の濃度が7.0mg/dLを超えている状態と定義されています。尿酸値が7.0mg/dLを超えると、高くなるに従って徐々に痛風発作の発症リスクがより高まることがわかっています。また生活習慣の改善や内服薬による治療で、尿酸値を6.0mg/dL 未満に長期間維持することにより痛風発作がほぼ完全になくなります。

尿酸値の高くなる食事は?

「尿酸」は「プリン体」からという物質が体の中で分解されてできる老廃物の一種です。プリン体は食事から摂取されるものが2-3割で、体内で作られるものが7-8割ですので、プリン体を多く含む食事を摂取すると尿酸値が高くなります。特にプリン体が多いのは、干物やレバーです。

プリン体の多い食事

高尿酸血症にはさまざまな合併症があります

高尿酸血症にはさまざまな合併症があります高尿酸値の方には、いくつかの合併症があります。尿酸値が高い状態が続くことにより腎臓が障害されたり、尿路結石ができることがあります。また高尿酸血症は食生活などの生活習慣にも大きく影響され、高血圧、メタボリックシンドローム、脂質異常症、心血管疾患が一緒に発症するケースもよく見られます。

高尿酸血症によくある合併症

  • 腎障害
  • 尿路結石
  • 高血圧
  • 心血管疾患
  • メタボリックシンドローム
  • 脂質異常症

どのように治療するか?

高尿酸血症に対して薬で治療するかどうかは、

  1. 痛風発作を起こしたことがあるかどうか?
  2. 他の合併症があるかどうか?
  3. 尿酸値

によって決まってきます。
具体的には、尿酸値が7.0mg/dL以上で痛風発作を起こしたことがある方、尿酸値が8.0mg/dL以上で合併症のある方、尿酸値が9.0mg/dL以上の方、は薬物治療が必要です。

薬物治療には2種類あり、尿酸の産生を抑える薬(尿酸合成抑制薬)と尿の尿酸排泄量を増やす薬(尿酸排泄促進薬)があります。腎臓の機能や併用薬を見ながら薬を選択します。尿酸値が急激に下がると痛風発作を誘発するため、薬は少量から開始しゆっくりと尿酸値を下げます。場合によっては発作予防薬(コルヒチン)を使用することもあります。

尿酸値は6.0mg/dL以下を目標に治療を行います。

痛風発作に対する治療

痛風発作に対する治療痛風発作は、その多くが足の親指関節や足首の関節に起こります。
突然起こる激しい痛みと腫れが特徴で、1-2日でピークとなり1-2週間で治ります。
治療は、

  • 痛み止めとして、NSAIDSと言われる鎮痛薬(ナイキサンやロキソニン)を比較的多い用量使用
  • 発作の予防や発作の初期にコルヒチンを使用
  • 上記で効果がない場合は、ステロイドの内服や点滴

などを行います。

内科WEB予約

keyboard_arrow_up