咳の原因となる「気道過敏性亢進」と「咳の感受性亢進」は似たような言葉でも機序が全く違います。
気道過敏性は、気管支喘息や咳喘息などのアレルギー性疾患に共通の特徴です。気道の平滑筋の収縮性が大きくなり、その結果わずかな刺激でも過剰な収縮反応が起きてしまう状態です。
気道過敏性亢進を見る方法としては
・アレルギー炎症の結果として呼気NOや好酸球が高くなる
・肺機能検査の一秒量がβ刺激薬吸入前後で200mlかつ12%以上改善する
・ピークフロー(PEF)の日内変動(>20%)がある
・メサコリン吸入試験(大変な検査でクリニックでは実施不可能)
気道過敏性を評価するのは実はとても難しく、当院でも上記の方法を組みあせて評価しています。
治療は、原因はアレルギー炎症による気道平滑筋の収縮なので、炎症を抑えるステロイド(経口・吸入)や気道平滑筋の収縮を抑える気管支拡張剤(β刺激薬・抗コリン薬)が有効なのです。